仮想通貨に対しては、長期投資対象としては適切でないと判断してますが、技術やトレンド把握のためビットコイン、イーサ、XRPを試用することにしました。
この中では、通貨の機能としてXRPが一番将来性がありそうだと考えてます。
ただ、イーサのように、スマートコントラクトという、通貨以外の機能が入っているものもどうなるか興味を持ってます。
こういう機能があると、もはや、通貨というより、「サービス機能付き仮想通貨」という名称の方が良いかもしれません。
なお、英語の意味より、仮想通貨より、暗号通貨という方が良いかと思ってましたが、やはり、この通貨は、Virtualな通貨、本当の通貨ではないので、「仮想」という言葉の方がユーザ向けにはいいかと思ってます。
仮想通貨の価値が、付随するサービス機能の価値とその利用が広がるかどうかで、評価されることになります。
それでは、そういうサービス機能で有望なものはないか、検討しました。
そこで取り上げたものがFactomです。
Factomのサービスの概要、Factomの将来性、Factomの技術を原文から読み解く、取引できる取引所についてまとめました。
特に、ブロックチェーンのサトシナカモトの論文を読みましたので、それと関連する形で、Factomの技術を論文から読み解くのは意義あることだと思います。
仮想通貨に対しては、通貨四種類、取引所も四種類位扱ってきましたので、このあたりで試用するものの追加は、打ち止めにする予定です。
これで、仮想通貨に対する技術や、現状と問題点は、充分把握できると考えてます。
そして、それが社会に対してどう影響を与えるのか、与えないのかも把握できます。
Factomのサービスの概要
Factomは、ファクトムジャパンのHPによると、
「仮想通貨ではなく、変更不可能な電子記録を維持、メンテナンスするためのプラットフォームです。プラットフォーム利用料として、ファクトム内のトークンであるFactoidを支払います。」
とのことです。ただ、仮想通貨取引所で売買されているので、「サービス機能付き仮想通貨」という名称でも良いかと思います。
米国のFactom.comのHPを見ると、テキサス州オースティンの会社組織になってます。通貨の説明は、HPのトップ画面にはないですね。会社やサービスの内容の説明になってます。
日本語のファクトムジャパンには、「会社ではない」といってますが、そうではないですね。やはり英語のHPを直接見ないといけないです。
この会社はブロックチェーンのソフトウェアを作る会社です。
トップページでは、「Our products safeguard the most critical government, commercial, and non-profit systems.」
といってます。すなわち、最も重大な政府や、商業や非営利のシステムを守ることといってます。
FACTOM HARMONYという文書を分散台帳的に、監査がいらないように安全管理するサービスがメインとなってます。
それから、dLoc by SMARTRACというサービスがあり、文書の認証を行うサービスです。
通貨Factoidの説明は見当たりません。
Factomについては、以下の説明がありすま。
Factomは、Bitcoinのブロックチェーンの以下の課題を解決します。
- Bitcoinのブロックチェーンにデータを追加することは、極めて高価である。
- Bitcoinのブロックチェーンは、大量のデータを扱えない。
また、Factomは、Bitcoinのブロックチェーンにアンカーを貼るとあります。どうやって張るんだろう?
ファクトムの大量な文書情報をBitcoinのように全員で記録をシェアするシステムに入れたらとんでもないことになると思いましたが、やはりそこは考えていて、すべてのデータで照合をとる必要はないように作られてます。
銀行業務への適用については、Factomが3rd Partyになるとのことです。
この会社は、別にFactoidを流通させようとしているのではなく、あくまでもサービスを展開しようとしています。
ここには、好感が持てます。問題はその技術が採用されていくか….
まだ、Factom技術を使った団体、企業はないとのことです。
Factoidの説明ですが、FAQの中にありました。
Factomを利用するときの手数料として使われるとのことです。
少し気になった箇所は、12ケタの暗証番号を忘れたら、もうお金を引き出せないとのことです。
これは、きついですね。銀行や証券会社の場合は、パスワードを忘れても回復できる手段がありますが。これはリスクNo1ですね。厳重に何重もの個人管理が必要です。
紙に書いておいても火事になったら、消えますし、またコンピュータ上においておいたらハッキングされて盗まれる可能性があります。
暗号化して、PCやスマホに置くのがいいですね。
この対応をとるとお金がかかるのでサービスに入れなかったのだと思います。でも、ここは改善して欲しいことです。
Factomの将来性
ビル&メリンダ・ゲイツ財団からの資金提供を受けてます。これは、医療の記録の管理に使用したい模様です。
2016年の11月の話です。
また、現在ですが、イントリニオ社が15分ごとに、最も価値の高い米国株式3000株の価格データがファクトムブロックチェーンで掲載しています。
本格的な利用はこれからのようです。
イーサリアムとどっこいどっこいでしょう。
なお、FactomのHPによると、現在は、1億2000万の記録を管理しているとのことです。HPに日々数値が公表されています。
Factomの技術を原文から読み解く
Factomの技術は、概要を前述しましたが、もう少し詳しく、原文の論文を解読してみます。
特に、Bitcoinのブロックチェーンを使うあたりが良くわかりませんでした。
論文は、
Factom
Business Processes Secured by Immutable Audit Trails on the Blockchain November 17, 2014
です。38pageあるので、Bitcoinの論文よりもかなり多いです。
まず、Factomの設計のゴールは以下となってます。
Factom Creates a Faster, Cheaper, Bloat-free Way to Develop Blockchain Based Applications
「早く、安く、膨張しない、ブロックチェーンを基本としたアプリを作ること」です。
Bitcoinの欠点を補い、データ量を多くもてるようにしていることが特徴です。
文書等の情報は、Factomのサーバに保管されます。そこで、その情報をハッシュしたもの、すなわち要約した情報のみがBitcoinのブロックチェーンにアンカーされることになってます。
記録される文書類は、ハッシュされて、それがEntryとなります。よって、文書そのものの情報がブロックチェーンに載っているものではありません。
また、Entryするためには、手数料を払う必要があります。
そして、Entry Blockに入るために、UserはEntryを作成します。
Entryを集めたものが、Directory Brockになります。
このDirectory BrockがそのままBitcoinのブロックチェーンのネットワークに流されますが、その時にOP-RETURNという、通貨の機能とは別の補足情報の機能を使用します。そのことをアンカリングといっています。
Bitcoinのブロックチェーンは、単に通貨的機能だけでなく、それを拡張するために40バイトのデータが付加されてます。
手数料を払うプロセスを分けているため、記録されるデータに、手数料情報がだぶって入ることはありません。
また、Facttomの仕組みでは、仮想通貨を使わないで使用もできます。
Entryに必要なEntry Creditを直接もらう方法です。
取引できる取引所
Factomを取引できる、取引所は国内の場合は、Coincheckのみです。
Coincheckの口座は開設してませんでしたが、Factomを取引したかったため、開設することにしました。
まとめ
FACTOMの理解のために、概要、FACTOM社のHPの調査、論文の調査をしました。
「大量の文書、記録の管理をする」のが主なミッションのサービスです。実際にサービスが本格稼動していくかどうかが成功の鍵になるでしょう。
まだ、Rippleのような、大規模な広がりは見せてませんが、個別案件ごとに成功事例を作れるかどうかが着目点です。
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サトシナカモトの論文の読解~ブロックチェーン技術の把握と問題の識別
追記2017/12/03) 試用くらいはしてください、とのコメントもありましたので資金を投入しはじめました。
かなりの取引所をOpenして、論文を読んだりしています。現状は、Bitcoin中心にオルトコインを複数保有しており、国内取引所ではサービスが良くなり、リスク対応もしているbitFlyerを使うようになりました。
かなりの利益があがるようになりました。
基本的な認識は「ばくち」と思っており、投資割合は抑えてます。このバブルは近々何かの理由で崩壊するかもしれないし、2,3年から4,5年続くかもしれないと考えてます。よっていざという時に売り抜ける臨戦態勢にして資金を投入しております。
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