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サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

SatoshiNakamoto - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

サトシ・ナカモトが記述した論文をもとに、ビットコインやブロックチェーン技術が発展してきました。

2018年に入り、世界で規制を議論し始めました。

私自身も仮想通貨の投資を始めてから半年以上たとうとしてます。

マイニングも始めたので、PCのディスプレィにより、ブロックがどのように処理されているのか、実感するようになりました。

今ここで、もう一度、ビットコインやブロックチェーン技術のもととなる、「サトシ・ナカモト」の論文を読み、徹底解説を試みます。

なお、日本語の論文と、英語の論文を両方読みましたが、日本語のものは、わかりにくいです。よって英語の論文を読み、引用は、英語でそのまま行っています。それ方がニュアンスが伝わります。

それを日本語でなるべくわかりにくい日本語でなく、すっとする日本語で解説することとします。

 

 

解説において注意した点は、以下です。

・ブロックチェーンの説明は、図書などでされているが始め読んだ時、わかりにくい。これをわかりやすくする必要がある。

 

強固で安全なシステムと当初紹介があったが、現状は、取引所でハッキングが横行している。その関係は何か。何が問題か?

 

暗号技術との関係は何か?

 

・実際使用してみて、ビットコインの送付には時間がかかる。1時間以上かかることもある。銀行取引では即時決済で、一瞬である。なぜこのように時間がかかるのか。

 

中立的に論文の各記述を読んで、良い点や課題のある点を洗い出す。

原文をすべて引用しながら、徹底解説を試みます。また、ブロックチェーンの利点は究極的には何か、暗号技術との関係、主な課題についてもまとめてみます。

かなり濃い記事にしているつもりですので、お楽しみください。

なお、細かい説明はいらない、という方は、後半の「ブロックチェーンの利点をまとめると何か」から読んでいただけると良いように書きました!

 

原論文の徹底解説

論文は、英語と日本語、以下の2種類あります。英語の論文をもとに解説していきます。

Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash 

日本語で読むビットコイン原論文

名前

論文の冒頭に名前とともに、本人のメアドが載っていました。サイト名情報もあります。

さっそくこのメアドに、メールをうち、「あなたの論文の解説を試みます」という内容と、私からの暗号を提供しました。連絡は返ってこないと思いますが、何でも実行です。これは、一回目に論文を読んだ時には気づきませんでした。

Satoshi Nakamoto
satoshin@gmx.com
www.bitcoin.org

なお、URLを入力すると、以下の日本語サイトに飛びます。

www.bitcoin.org

面白いのは、以下の記述が下の方にあります。

© Bitcoin Project 2009-2018 MITライセンスのもとでのリリース

これを見ると、MITで開発されたのか、と思いますね。

もしかしたら、この論文の中にも各種の暗号やヒントが入っているかもしれません。こういう作者はそういうことをするのが好きな人かもしれませんので。おそらく、本名と結びつける何かが記述されているのでは、と想像します。

以降、論文を、原文が必要な箇所は引用し、解説を試みます。

 

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概要

概要(Abstract)から解説です。ここで作者の意図の主張が読めます。

主要な内容について、コメントを同時に記載します。以降、数字の記述が論文の内容、->や数字の箇所でない部分が私の解説です。

  1. 金融機関を経由せずに、純粋なP2P技術よって、電子的な支払いを可能にするだろう。そのためにデジタル認証は、実現解の部分となる。
  2. ただし、二重支払いの問題を解決するために第三者が必要な場合は、メリットがなくなる。
  3. hashをもととしたProof-of-workという作業が、ひとつの記録になり、チェーンのようにつながるが、その作業をやり直さない限り、その記録は変更できない。
  4. 一番長いチェーンが、一連の検証の証拠となるだけではなく、一番大きなCPUパワーを使って作られた証拠ともなる。
  5. 多数のCPUパワーが、ネットワークを攻撃していないノード(計算機)で、コントロールされている限り、一番長いチェーンが作られ、攻撃者を追いやる。
  6. ネットワークには最低限の構造を求める。
  7. ノードは自由に去ることができるし、また再度参加も自由だ。いなくなった時も一番長いチェーンが証拠だということを受け入れながら。

->この概要を最初に読んだ時は、おそらくすぐには理解しにくいと考えます。目的からすると、第三者がいなくても、電子的な支払いをすることです。なぜいない方がいいかというと、本文後半に出てきますが、低コストにできるからです。

->二重支払いとは、たとえば、クレジットカードでまちがえて二度入力して、二重に請求がくる場合です。

この場合は、金融機関とか人がチェックして修正していくので、手間がかかります。手間がかかるということは、コストがかかり、それが利用料に含まれてしまうのです。

->そのための仕組みが、Proof-of-workという仕組みであり、少数のコンピュータでは攻撃できない仕組みです。

これが、ビットコインやブロックチェーン技術の始まりとなる基本的な考え方です。目的と、手段が概要として理解できましたでしょうか?

 

また、以下の論文では、「We propose」となっています。よって、Satoshi Nakamotoという個人でなく、チームで検討されたものです。

通常、その場合は関係者の名前を入れますが、実名でいれないため、割愛したと想定してます。

 

Abstract. A purely peer-to-peer version of electronic cash would allow online
payments to be sent directly from one party to another without going through a financial institution. Digital signatures provide part of the solution, but the main benefits are lost if a trusted third party is still required to prevent double-spending.
We propose a solution to the double-spending problem using a peer-to-peer network. The network timestamps transactions by hashing them into an ongoing chain of hash-based proof-of-work, forming a record that cannot be changed without redoing the proof-of-work.
The longest chain not only serves as proof of the sequence of events witnessed, but proof that it came from the largest pool of CPU power. As long as a majority of CPU power is controlled by nodes that are not cooperating to attack the network, they’ll generate the longest chain and outpace attackers. The network itself requires minimal structure.
Messages are broadcast on a best effort basis, and nodes can leave and rejoin the network at will, accepting the longest proof-of-work chain as proof of what happened while they were gone.

 

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1.はじめに

それでは、「1. Introduction」(はじめに)の部分です。ここでは、なぜビットコインが生まれたか、その背景が紹介されます。ここは重要な箇所なので詳細に説明します。

  1. インターネット上の商売は、金融機関にほとんど依存している。金融機関は、電子的な支払いを処理するために信頼できる第三者の役割をしている。-> クレジットカード入力や、銀行振込など、信頼できる金融機関に確かに依存していますね。
    金融機関なしの物々交換とか、金銭が必要ない約束やサービスの提供によるものもあるかもしれませんが、それらは例外ですね。
  2. そのシステムは、ほとんどの取引に置いて十分に機能しているが、「信頼」に基づくモデルの固有の弱さがある。
  3. それは何かというと、まず、完全に非可逆の取引は、可能ではない。なぜなら金融機関は、取引における仲裁があるため。->非可逆的な取引というのは、修正することができない取引をいいます。間違えて注文しても、それを修正することができない、撤回することができない取引です。
  4. 仲裁があるため、そのための費用がかかる。すると、その費用が取引費用を増やすことになり、そのことが、最小の取引の量を制限することになる。->費用がかかるため小さな取引ができなくなることを問題視しています。
  5. つまり、小さな取引を制限することとなり、非可逆的なサービスに対する非可逆的な支払いの可能性を喪失することにより大きな費用がかかることになる。->難しい言葉ですが、要は、取り消しを可能とすることによって、より費用がかかるということです。
  6. 修正する可能性があるため、信用の必要性が広がる。商売をする時、必要以上の情報の要求をすることになる。->確かに、「こんな情報までいるの?」とか、「また、この情報いるの」「同じことを記入しないといけないの」とか感じることはありますね。でも、ここでは、マネーロンダリングのように、本人確認しなくてもいいなんて概念はないですね。
  7. これらの費用や支払いの不確実さは、物理的なお金(札束)を使用すれば、回避できる。しかし、信頼できる金融機関なしのネットでの取引の方法は存在してない。->ここがいよいよ本質ですね。「仲裁し信頼できる金融機関」がいらない方法、ここが重要です。->ただ、実際に日本の銀行や海外の銀行は、本人確認などが時間がかかりますが、安心できれるレベルまで徹底されています。
    クレジットカードも怪しい取引があると、確認の電話が来て却下されます。よって、金融機関により「安心感」があるのは事実です。ある程度の額の取引なら多少のコストがかかっても安心が必要という人もいるのではないでしょうか?

    これまでの流れからすると、少額の取引、たとえば500円以下なら、それらの金融機関が不在でも取引できるシステムがあってもいいと解釈できます。以下引用、解説しました。

 

Commerce on the Internet has come to rely almost exclusively on financial institutions serving as trusted third parties to process electronic payments. While the system works well enough for most transactions, it still suffers from the inherent weaknesses of the trust based model.
Completely non-reversible transactions are not really possible, since financial institutions cannot avoid mediating disputes. The cost of mediation increases transaction costs, limiting the minimum practical transaction size and cutting off the possibility for small casual transactions, and there is a broader cost in the loss of ability to make non-reversible payments for nonreversible
services. With the possibility of reversal, the need for trust spreads. Merchants must be wary of their customers, hassling them for more information than they would otherwise need.
A certain percentage of fraud is accepted as unavoidable. These costs and payment uncertainties can be avoided in person by using physical currency, but no mechanism exists to make payments over a communications channel without a trusted party.

 

  1. 必要なことは、信頼の代わりに暗号による証明を基本とすること、そして、信頼できる金融機関なしに、取引が二者間で可能なこと。-> ここも重要ですね。ここでは、「取引所」なるものはそもそも存在しておりません。取引所に仮想通貨を置いてハッキングに合う、という話しと、取引が二者で可能、というのは別です。取引所から相手に仮想通貨を送付するのは、二者間の取引ではなく、三者間の取引となります。二者間にするには、自分のウォレットを使用する必要がでてきます。-> この解釈からすると、最大の日本での障壁は、この二者間の取引をした時に、いかなる少額取引でも利益が20万円以下か管理が必要で、もしそれ以上なら、仮想通貨が売却されたとみなし、課税することです。このための書類を作ったり、処理をしたりするのに時間または税理士に依頼する費用の負担がかなり大きいとの認識です。逆にいえば、少額取引については、たとえば、5000円以下は、非課税などとしないと、このコンセプトには合致しなくなります。つまり発展していきません。
  2. 取引を取り消すことが計算的にできないようにすると、詐欺から売りてを守ることができるでしょう。そして定期的な「エスクロー」のメカニズムが、書いての保護のため、簡単に実施できるでしょう。
  3. この論文では、二重支払いの問題を解決するために、ビア・ツー・ピアの分散タイムスタンプサーバーを使用することを提案します。このサーバーにより、取引を時系列的に計算で証明します。このシステムは、正直なノードが集合体として、攻撃者のノードよりも、多くの制御をしている限りにおいて、安全です。
    ->ここで、始めて二重支払いの問題が出てきました。少し違和感があります。そももそは、少額のコストがかからない取引を目指していたはずです。推察すると、少額の取引がかからない取引を考えるために、焦点をあてたのは、とりあえず、二重支払いの問題だけ、と解釈できます。それ以外のハッキングの問題などは取り扱ってなく、目的を限定した論文になっていると想定します。

ちょっと、いろいろ専門用語が出てきているので、整理します。

まず、エスクロー(Escrow)ですが、これは、直訳では、「条件付き捺印証書」です。法律用語で、第三者に預け一定条件が満たされた時に効力が生じるものです。

後述しますが、ハッシュ計算のことを意味していると考えます。その計算をして解が得られた時に、そのブロックが承認される、というものを説明しています。

また、ビア・ツー・ピア(P2Pと略します)とノードとの関係です。コンピュータを専門としてないと分かりにくいですね。以下の図で説明します。

ピア(Pier)は「桟橋」という意味です。船の発着所ですね。船が行き交うように、コンピュータの情報が行き交う地点を表しています。

Pier2Pier - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

このPierとPierの間では、二者間で自由に通信のやりとりをします。PierとPierは航路がある場合もない場合もあります。(通信がある場合もない場合もあります)

これは、以下のClient-Server方式に対比されます。通常、企業の中では、この方式でServerによって中央制御されたコンピュータのシステムになっていることが多いです。

セキュリティなど含めて中央管理できるからです。金融機関も基本構成は、以下のシステムです。

Cleiant Server - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

この方式でつながったClientから、個人がWi-fiなどを使用してP2P通信で外部のコンピュータなどの接続を直接実施しようとすると、セキュリティリスクが高まるため、非常に問題になります。

そして、Nodeですが、コンピュータを点(Node)と読んでます。P2Pの図をNodeで表すと以下のようになります。

Node - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

「正直なノード」とか「分散スタンプサーバ」については後で述べます。

 

What is needed is an electronic payment system based on cryptographic proof instead of trust,
allowing any two willing parties to transact directly with each other without the need for a trusted third party. Transactions that are computationally impractical to reverse would protect sellers from fraud, and routine escrow mechanisms could easily be implemented to protect buyers.
In this paper, we propose a solution to the double-spending problem using a peer-to-peer distributed timestamp server to generate computational proof of the chronological order of transactions.
The system is secure as long as honest nodes collectively control more CPU power than any cooperating group of attacker nodes.

 

ここまでが、ビットコインの論文の概要とはじめにの部分ですが、基本的な内容は、ここまでで理解できましたでしょうか?

まとめると、論文の主目的は、

  • 二重支払いの問題の解決

そして以下の特徴の考慮です。

  1. 信頼できる金融機関がいらない方式
  2. 低コストに基づき、少額取引可能なこと

以降の詳細の説明に入る前に、これらを評価すると、まず、二重支払いの問題は、少なくとも消費者は認知していないし問題とそれほど認識していないです。

それは、例外的な処理であり、その場合も金融機関が処理してくれるからです。よって、この問題が解決できたので、「助かった」という個人はまずいないと考えます。

次に、信頼できる金融機関がいらない方式、とありますが、取引所のハッキングが横行し、「信頼できる金融機関=取引所」がとても必要になっていると考えます。

そのために政府ではG20含めて規制を強めようとしています。これは本末転倒かもしれません。

これが活きるとしたら、取引所経由せず、決済ができることですが、これはまだほとんど実用化されてないです。

ビットコイン決済もありますが、「レートが大きく変動する」「取引の度に記録を自分で管理し、確定申告に備える必要がある(日本)」なため、普及が進みにくい構造になってます。

 

また、「低コストに基づき少額取引可能なこと」とありますが、取引所での送金手数料が、日本のbitFlyerの場合、ビットコインで、0.0004 BTCかかります。

1BTC=100万円とすると、送金手数料は、400円もかかります。ネット銀行ではタダのものも多くなっている事実を考えると、送金手数料は高いです。

よって、ユーザの観点から考えると、この論文の趣旨が生きてない状況に今なっていると考えられないでしょうか?

逆にいえば、レートの変動が少なく、1BTC=1万円位なら、送金手数料が4円なので、ユーザの利点となってきます。

レート変動を抑える、送金手数料が銀行と比べ格段に安く無料に近い、などの条件があると、魅力の内容になりますが、この論文が記述された時点では、この理想的な状況だったと想定します。

作者達は、今のビットコインの暴騰は、予測してなかったかもしれません。何せ中央で制御する組織もないので、予想通りにはいかないです。

 

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2.処理

それでは、各項目の説明に入っていきます。「2.Transactions(処理)」です。

この内容を読むためには、まず公開鍵「Public Key」、秘密鍵「Private Key」と暗号を簡単に説明します。

以下の図のように、データがある時に、Public Keyで暗号化します。この鍵は公開されていますので、データを出す側で暗号化できます。そしてデータを受領した側では、受領する側のみが知っているPrivate Keyで復号(暗号を解くこと)します。

この2つの鍵はペアになっていて、お互い数字上の関係があります。暗号化も復号化も、ここの図の鍵のように簡単に開くのではなく、時間がかかるのがポイントです。

家でも、鍵をあけるのに時間がかかると、どろぼうに入られにくいですよね。

Publickey 240x300 - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

この論文では、暗号技術についてはほとんど扱ってませんし、関係を述べてはいません。

一般的な概念を利用している範疇です。

 

それでは解説に入ります。

  1. Public KeyとPrivate Keyを使用して、電子的なコイン(仮想通貨)を、デジタル認証のチェーンとして定義します。
  2. あるユーザ(コインのオーナ)は、前の取引のハッシュと次の取引のPublic Keyを認証し、その情報を自分のコインの最後に追加します。そのコインを支払ったユーザは、認証されていることをPrivate Keyで検証します。->以下の図で、真ん中がOwner2がコインを支払った時とします。すると、Owner1の取引のHashを使用し、右端のブロックで、次のOwner3のPublic Keyを使って、Owner2のSignatureをPutlic KeyでVerify(承認)し、またPrivate KeyでSign(認証)します。簡単にいうと、複数の鍵を使って前後の「ブロック」との関連をもたせていることが、「チェーン」の概念、すなわちブロックチェーンの概念となっています。

「関連をもたせている」というところが重要です。ただ、単にブロックを次から次へと単純につなげている訳ではなく、手の混んだ関連を持たせています。

 

Blockchain 300x177 - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

ここで、Hashという言葉がでてきました。

これも、論文を読む上では知っておく概念ですので説明します。

英語で一番あっているイメージは、「焼き直し、ごちゃまぜ、寄せ集め」です。

たとえば、大きなサイズのデータがあっても、小さなサイズのデータに変換することを言います。

良く使われるものとしては、SHA-1という関数があります。Secure Hash Algorithmの略がSHAです。

SHA-1では、あらゆるデータを40ケタの英文字に要約・縮小して変換します。

2つの文章がある時に、SHA-1でそれを要約・縮小したら、同じ40ケタになるのは確率的に非常に稀なので、多量のデータでなく、この要約された値で違いや同一性を判定することができます。

要は、簡略化しても膨大な情報量を持っているので同じか否か判断できる、とお考えください。

この解説図でHashが使用されていますが、計算を簡略化していると、お考えください。

そして、この処理での問題は、

  1. 二重支払いをしたか否かが、支払い者が検証できないこと。
  2. 以前のオーナが、それ以前の取引で認証をしてないということを、今のオーナ(支払い者)が知る方法が必要なこと。

です。

2についてですが、図より、以前のオーナは、今の自分の取引について認証しています。それより前の取引について、別の認証をしていたらいけないのです。

別の認証をしていたら、複数の認証をしていることになり、二重支払いの可能性になります。

We need a way for the payee to know that the previous owners did not sign any earlier transactions.

 

  1. そのためには、最も初期の取引が信用できるものであり、それ以降のものは二重支払いとして扱わない。
  2. 取引をひとつでも欠落してないと確認する唯一の手段は、すべての取引を認知することである。
  3. それをすべて認知する、信頼すべき造幣局(mint)のようなものはないので、すべての取引が公開されて、参加者すべてが一つの記録として合意できるシステムが必要である。
  4. 支払い者は、取引に置いて多数のノードが「最初に受け取った」という証拠が必要なる。

 

-> 要は、二重支払いしないためには、早いもの勝ち、あとものもは無視、それらを中央集権でなく、参加者すべての合意で行う、その証拠も必要ということです。

-> ビットコインの核となる技術の部分です。ただし、この内容を見ても、ユーザから見たメリットはあまりわからない技術論になっていると考えます。

「皆で合意を取る」とありますが、人間の組織でも、トップダウン形式でなく、皆で合意をとるといえば、聞こえはいいですが、とても時間がかかるデメリットもあります。また、意見がまとまらない、とか。

時間がかかるということは、コストもかかるということです。

一方、中央集権をやめる、その目的が人為的な仲裁によるコスト削減であることを考えると、中央制御しないため、つまりコンセンサス方式しかあり得なくなりますのでその点では妥当です。

さて、そのコンセンサスをいかにうまくとるか、それが効率化の鍵です。

 

We need a way for the payee to know that the previous owners did not sign any earlier transactions. For our purposes, the earliest transaction is the one that counts, so we don’t care about later attempts to double-spend. The only way to confirm the absence of a transaction is to be aware of all transactions. In the mint based model, the mint was aware of all transactions and decided which arrived first. To accomplish this without a trusted party, transactions must be publicly announced [1], and we need a system for participants to agree on a single history of the order in which they were received. The payee needs proof that at the time of each transaction, the majority of nodes agreed it was the first received.

 

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3.タイムスタンプ・サーバ

そこで次に出てくる概念が、「タイムスタンプ・サーバー」です。

二重支払いのもととなる、「最初のものを正解とする」というロジックを成り立たさせるには、時刻をきちんと管理する必要があります。

 

  1. 問題解決は、タイムスタンプ・サーバから始まる。
  2. タイムスタンプ・サーバは、ブロックのハッシュ値をとり、タイムスタンプ、つまり時刻を刻印し、そのハッシュ値を発行する。
  3. そのハッシュ値は、以前のタイムスタンプ情報も保有しており、チェーン(つながり)を構成しており、どんどんとつながることにより、つながりが強化される。

 

timestamp server 300x91 - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

 

The solution we propose begins with a timestamp server. A timestamp server works by taking a hash of a block of items to be timestamped and widely publishing the hash, such as in a newspaper or Usenet post [2-5].

ここで読み取るべきことは、「A timestamp server」といっていることです。

「A」なので、ひとつです。

ビットコインの方式は、Client-Server方式でなく、P2Pであったはずで、中央制御しているコンピュータはなく、またコンピュータ通しがシンクロしている保証はないはずです。時刻合わせのロジックがないと、世界のコンピュータ(Node)の時刻はばらばらのはずです。

通常、計算機システムをつなげて一緒に運用するためには、同期をとる必要がありますが、ここでは、その話までは記載されておりません。

ここは疑問が残る点です。

 

4.Proof-of-Work

次にProof-of-Workの説明です。これは、仮想通貨の処理方式でとても良く聞く方式です。

ここで、おさらいをすると、Proofとは、「取引に置いて多数のノードが「最初に受け取った」という証拠」でした。

  • P2P上で、ひとつでなおかつ分散されたタイムスタンプ・サーバを実装するためには、Adam BackのHashcashに似たシステムが必要である。

Adam Backは、Hashcashという概念の発明者でBlockstreamの創業者です。この概念は、スパムメール対応やDOS攻撃を制限します。送信者側にHashcashというスタンプを追加し、計算負荷を与えることにより、多量のデータを送信しにくくしています。一方受信側は、スタンプが有効なことがすぐわかるメカニズムとなってます。その計算負荷とは、答えが見つかるまでランダムな値を試す計算です。

 

->ここでは、タイムスタンプを同期をとることは述べてません。でも、「ひとつ」で「分散された」サーバといっています。

To implement a distributed timestamp server on a peer-to-peer basis, we will need to use a proofof-work system  similar to Adam Back’s Hashcash

ひとつなのに、分散された、というのはわかりにくいところです。

解釈としては、タイムスタンプを押すサーバは、ひとつだけど、それを押すことができるサーバは沢山ある、というものです。

同期がとれてないとしても、整合がとれるシステム、それをAdam Backの概念から持ってくているのです。

そうしないと、同期をとるために、音頭を取る人(中央制御)が必要になるからです。

  1. SHA-256のようなハッシュ計算をProof-of-workは含んでいる。
  2. 証拠のための仕事(Work)は、ゼロのビット数の数の指数関数に比例しており、その結果は、ひとつのハッシュ値で検証できる。
    -> 計算は大変ですが、その結果の検証は、簡単にできることを言ってます。
  3. タイムスタンプのネットワークでは、要求されたゼロのビット列となるように、ナンス(使い捨てのランダムな値)がカウントアップされる。
    ->ここがマイニングに関係してますが、総当たり計算をしているところです。結果がすべてゼロになるまで計算をしているのです。
  4. CPUによる計算で、その結果がやっと出て答えが見つかると、その作業をし直さない限り、そのブロックは変更できない。
    ->ここは、少し解説が足りないと考えます。変更できないメカニズムの説明がないです。他の計算機が変更しようとしたら、同じ計算をするしかないとのことです。その前提として、答えが出たことが通知されています。
  5. そして、その次のブロックもつながっているので、あるブロックをさかのぼって変更しようとしたら、そのブロックだけでなく、そのあとのブロックもすべてやり直しが必要である。
    ->次のブロック生成前なら変更できますが、ただし、「早いもの勝ち」だったので、遅く回答しても採用されません。

->ここまでの説明では、まだ全貌がわかりにいくので、次のセクションの処理を見るとより理解できるようになります。

Proof of work 300x77 - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

 

  1. このシステムでは、多数決による弊害も除いている。IPアドレスひとつに投票権一つだと、沢山のIPアドレスを持っているものが優位になる。
  2. そうではなく、1つのCPUで1つの投票権がある。
    ->これは計算問題を解いている話しではなく、その後の話です。
  3. 多数決による決定は、一番長いチェーンを持っていることによるが、そのためには一番多くのCPUの労力を使った努力の結果による。
    -> Adam Backの概念のように実際に計算を解く労力をかけない、攻撃者は排除されるメカニズムです。簡単には攻撃できないようにしています。
  4. このProof-of-workの作業の困難さは、一時間に生成されるブロックの平均値の数に対する、移動平均で決定する。
  5. これは、ハードウェアの高速化と、参加しているノードの数に対して釣り合いをとるために実施する。
    ->マイニングに関係しますが、ブロックの生成量が少ないと、当然、あるノードのマイニングを掘り当てる量も少ない、ノードの数が多い(コンピュータが多い)と、当然競合が多いので、マイニングを掘り当てる量も少なくなります。

次のセクションを読み、より具体的なイメージを持ちましょう。

 

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5.ネットワーク

ネットワークが全体として、どのようなステップで処理するかを説明しています。

  1. 新しい複数の取引がすべてのノードに通知される。
  2. 各々のノードが、複数の取引をひとつのブロックに集める。
  3. 各々のノードがそのブロックの困難な、Proof-of-workの作業を実施する。
    ->計算問題を解くということです。すべてのbitが0になるまで計算を総当たりで実施していきます。
  4. 計算問題が解けた場合、そのことをすべてのノードに通知する。
  5. 複数のノードは、そのブロックを受け入れる。但し、すべての取引が有効で、すでに支払われないことが条件。
  6. 複数のノードは、そのブロックの受け入れを、次のブロックを作ることを開始することにより、受け入れる。以前のハッシュ値を受け入れたブロックのハッシュとして使用する。

-> ここで、5,6ですが、すべてのノードとはなってないことが注意点です。これについても述べていきます。

1) New transactions are broadcast to all nodes.
2) Each node collects new transactions into a block.
3) Each node works on finding a difficult proof-of-work for its block.
4) When a node finds a proof-of-work, it broadcasts the block to all nodes.
5) Nodes accept the block only if all transactions in it are valid and not already spent.
6) Nodes express their acceptance of the block by working on creating the next block in the
chain, using the hash of the accepted block as the previous hash.

 

  1. もし、ふたつのノードが違うブロックを同時にすべてのノードに送信したら、あるノードはどちらかを最初に受け取って、別のノードは違うものを受け取る。
    ->これは、物理的にノードが近くにあるか、遠くにあるかで違ってきます。
  2. この場合、最初のものについて、作業していくが、他の物もセーブする。
  3. このふたつのうち、最初に長くなった方のチェーンは維持されるが、そうでないものは破棄される。
    ->ここは重要ですね。タイムスタンプで同期が完全に取られてなくても、「早いもの勝ち」のロジックを2つのブロックに対して実施して、そうでないものを却下するメカニズムになっています。
  4. 長くないチェーンについて作業していたノードは、長いノードに作業を切り替える。
  5. 新たな取引は、すべてのノードに伝わる必要はない。多数のノードに伝わっている限り、長くなる前のブロック生成を開始する。
  6. また、あるひとつのノードがブロックを受け取れなくても、次のブロックを受け取った時に、その前のブロックを要求でき、そして、ひとつ受け取らなかったことがわかるようになっている。
    ->これはアルゴリズムによりますが、同期が完全にとれてなくても補間するメカニズムができています。良く考えられてます。

 

6.報奨

ここは、ビットコイン、あるいはブロックチェーンの技術で一番重要な箇所と考えます。

なぜなら、中央制御の計算機のシステムでは、莫大な費用をかけてコンピュータシステムを構築します。

P2Pによるシステムは、それらの投資を手動する組織も機関もありません。

その中で、誰がコンピュータを準備するのでしょうか?

それが、この報酬(Incentive)というセクションです。ただ、割とあっさり書いてます。

  1. 便宜的には、ひとつのブロックの最初の取引は、特別な取引であり、そのブロックを生成した人が所有する、コインの始まりの取引である。
  2. この取引は、ノードに対しての報酬を与える。そして、コインが流通することになる。中央集権的な機関が存在してないからそうする。
  3. その報酬は、CPUの時間と消費電力に対してである。
  4. 報酬は、取引コストでも支払われる。
  5. もし、取引のすべての量の値が、その入力の値より小さければ、それは、取引手数料の差である。

2018/3月現在では、最初にブロック計算を解いたノードには、12.5BTCもの大金が手に入ります。

でもここでは、その額や、報酬が段階的に半分になる、半減期やその考え方についての記述はありません。

この報酬システムが、ブロックチェーン技術の中では画期的と考えますが、この論文では、経済的な側面よりもどちらかといえば、技術的なフレームワークを重視している模様です。

 

7.ディスク領域の改善

「すべての記録を保存する」との概念がありました。

しかもすべての参加しているコンピュータが記録をとると、莫大な記録になり、そんなことは可能なのか、と思いませんか?

その疑問に答えるのがこのセクションの記述です。

  1. 最新のコインの取引が十分なブロックに埋め込まれたら、その前の取引は、ディスク領域を削減するために、捨てられる。
  2. そのブロックのハッシュ値を壊すことなく実装するためには、取引がマークル・ツリーの形でハッシュされ、ひとつの元のハッシュだけが、ブロックのハッシュとなる。
  3. その他のハッシュは保存される必要はない。
  4. 取引がないブロックのヘッダー情報のサイズは、80バイト。
  5. これが10分ごとに生成されると、1年で4.2MBである。
    ->このサイズなら、全然小さいですね。100年記録しても420MB。問題なしですね。
  6. ムーアの法則では、RAMも1年で1.2GB増えており、メモリの中にブロックのヘッダーがすべて記録されても問題ないサイズ。

以下に記載のあるように、左側のブロックには取引のハッシュ値が沢山ありますが、それらを切り捨ててて必要な箇所のみ残しています。

ただ、文章中には、元のハッシュだけ残すといってますが、図の右側では、Hash01やHash2,Tx3は残っています。これが入っているのか否かはこの論文では図と文章が一致してないので不明です。

要はコンパクトにする、ということを説明しています。

ただし、Tx0,Tx1,Tx2の取引の記録はなくなっています。よって、すべての記録を残すということはしていません。当初述べていた概念とは異なっています。

自分の取引がTx1だったら、その履歴は残ってないです。

それらの記録は、自分のウォレットや取引所に残っている、ということになるのでしょうか。

この時点での「十分なブロックに埋め込まれたら」というのは、二重支払いや攻撃などをされていない、と確認できる状況を指していて、改鼠が不可能な状況になっているはずであり、そのため、ブロックチェーンの目的は果たしているので、領域の節約をしている、と解釈します。

ブロックチェーンには未来永劫、自分の取引履歴が入っている訳でいなので要注意です。

 

Satoshinakamoto blockchain 300x171 - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

 

8.簡素化した支払いの検証

次は、支払いの検証についての補足説明です。

  1. すべてのノードの参加がなくても支払いを検証することは可能である。
  2. ユーザは、一番長いチェーンのブロックヘッダーのコピーのみを必要とする。
  3. 自分自身の取引を確認することはできないが、その取引とつながって、タイムスタンプのあるブロックとのリンク情報が手に入る。
    ->少しわかりにくいですが、ビットコイン送付する時には、自分の取引の確認ができています。直接的な確認でないけど、ブロックにリンクした情報で確認できている、と解釈すれば良いです。
    ->さきほど、自分の取引自身が記録されていないと述べましたが、ここでの記述のように、リンク情報のレベルとして記録されています。
  4. ノードがその取引を受領したことがわかるし、さらに追加されたブロックが受領されていることもわかる。
  5. このように、検証は、正直で攻撃者側でないノードが、ブロックを適切に処理している限り信頼できるが、正直なノードが、攻撃者側のノードよりも多数あると、さらに強固となる。
  6. この簡易な方法は、攻撃者がでっち上げた取引で騙すことができるが、それは、攻撃者が、正直なノードを上回る能力を持ち続けた場合である。
  7. ひとつの対策は、無効なブロックを見つけたら、アラートを受け付ける方法である。その際に、もう一度すべてのブロックをダウンロードし、無効なブロックが整合がとれてないことを確認する方法である。
    ->これは実装されているかどうかはわかりません。可能性が述べられているだけです。

 

rr?rk=0100mdof00i1gp - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

 

9.数字の結合と分割

以下は、複数の取引をまとめることについての記載です。この概念は、銀行の送金の取引においてはないですね。1取引で、1つの記録なので。

  1. コインを個別に処理することは可能だが、すべての少額取引をひとつずつ別に処理するのは負荷が重すぎる。
  2. 数値を分割または結合することによって、取引は複数のインプットとアウトプットを有する。
  3. 通常、大きな以前のひり時からのひとつのインプットか、小さい量を合計した複数のインプットとなる。
  4. そしてアウトプットはせいぜい2つ。ひとつは支払い。もうひとつあるとすれば送付者へのお釣りである。
    -> お釣りという概念があるのですね。仮想通貨を送付する時に、このシステムはないですね。お釣りというよりは、例えば、アドレスの規定がなく、送金間違えた時に、戻すメカニズムでしょう。間違えたアドレスに送ったら、受領され、戻ってこない(その本人に頼む手段も情報もない)ことが多いはずなので。

 

10.プライバシー

次には、プライバシーについてです。今までの説明においては、このシステムは、プライバシーについての問題提起はなかったです。

なお、一方、金融機関やクレジットカードの業界では、個人の情報は、複数間の組織でシェアされているので、プライバシーは存在していません。信用情報として、個人情報は流通しています。

マネーロンダリングの問題など含めて、世界では、外国の銀行でも個人情報は、しっかりと管理され、金融当局にシェアされるメカニズムとなっています。

これらをどう扱う考えなのか、以下説明です。

  1. 伝統的な銀行のモデルでは、プライバシー情報へのアクセスは、関係者及び信用できる第三者のみである。
  2. すべての情報を公開する必要性があるため、この方法はとれないが、公開鍵を匿名にすることにより、プライバシーは維持できる。
  3. 誰かが誰かにコインを送付したことはわかるが、個人は特定されない。
  4. これは株式取引で、誰かと誰かが取引していることはわかるが、誰かはわからないことと似ている。
  5. 追加の防壁として、ペアの鍵がすべての取引に用いられる。
  6. 複数のインプットがある取引において、同じ人から取引されているということは分かる。
  7. もし鍵が漏洩されたら、同じオーナに属する他の取引も漏洩される可能性がある。

鍵は匿名で、個人の情報と紐付いているのは取引所の情報のみなので、ブロックチェーンのネットワーク上のやりとりにおいて、個人情報のやりとりは、一切ありませんね。

ただ、マネーロンダリングに関する対策など、金融会で国際間で長年、取り扱ってきた問題について扱ってないのは、力不足と思われないでしょうか?

この技術を開発したグループは、秘匿性のある通貨のシステムを作る目的はそもそもないですが、金融システムにおける主要課題を取り上げて、技術の中に埋め込むと、さらに今の仮想通貨は発展していたと考えられないでしょうか?

少なくともマネーロンダリングの問題は、二重支払いの問題よりも大きいはずです。

たとえば、個人のブロックチェーン用の共通IDを発行して個人認証をブロックチェーン外でする、など。その部分は未決定でも、スペースを作ることはできたはずです。

これは中央集権である必要はなく、紐づけ情報が現在か将来、組み込めれば良いです。

取引所ごとにいろいろと似たようなでまた統一の取れてない提出するのは手間ですね。

また、どっちみち、取引所の履歴で、資金の移動はすべて監視できます。

このグループは、金融取引を専門とするグループでないのかもしれません。

 

11.計算

ここから専門的に思える複雑そうな計算が出てきます。

式は複雑に見えますが内容の把握は困難でありません。述べようとしていることは、攻撃者がブロックをかなり改変しにくい、ということです。

  1. 正直なノードよりも早く、攻撃者が代わりのチェーンを作るシナリオを考える。
  2. もしこれができるとしても、何度も自由に変更できる訳ではない!
  3. たとえば、無いものから新しい数字を作ったり、攻撃者に所属してないお金を盗んだり。
  4. ノードは無効な取引を受領しないし、正直なノードは、無効な取引を含むブロックを決して受け取れらない。
  5. 攻撃者ができるこは、自分自身の取引を変更しようとすることのみである。使ったコインを取り戻すことである。

ここでは、重要なことを述べてます。改変が自由にできるチャンスがあるわけではなく、自分自身の取引に限定される、ということです。

ただ、どういうロジックによって、それが担保されているのかの説明はないです。

いままでの説明によると、取引はブロックでチェーン上につながっているので、他人の取引で出したハッシュ値や公開鍵などを自由に変更できるわけではないです。

自分が取引した、つながっているチェーンのものを、人より早く解いて確定し合意をまた自分自身含めて取り付ける、その次のブロックも自分が作り、また早く解き合意も取り付ける。そこではコインの数字を変えられるのではなく、二重支払いの条件を作り出し、ひとつを自分に戻すということと想定します。

このあたりはロジックを明快にすると、そこを突かれるので明確にしてないのかと想定します。

そのため、本当に改鼠しにくいのか、判断がしにくいと考えられませんか?

一番の疑問は、例えば、ビットコインを取引所や自分のウォレットに持っている時に、それが流通する前に、自由に書き換えできなくなっているのか、ということです。

ニセ札ならぬ、ニセコインが流通することはないのか。

そして流通する時にも、数字が変わらないロジックがあるのか

この当たりの記述がないので判断がしにくいです。

日本の仮想通貨の取引所のZaifで、発行額以上のビットコインがシステムのエラーによって購入されました。これは、取引の量が整合性をもって管理されていない証拠です。

もし、これが大量に流通していたら、ニセコインですね。

 

それでは、話しを戻して、チェーンを改変するのが大変な計算例について説明します。

  1. 正直なチェーンと攻撃者側のチェーンの競争は、二項ランダムウォークによって特徴づけられる。
  2. ひとつのブロックを拡張できたら、+1,できなかったら -1,する。
  3. これは、「ギャンブラーの破産問題」と似ている。
  4. 攻撃者は、しばらくの間支払いがあったと受領者に信じさせる。ただ、しばらくして自分に払い戻しさせる。受領者にはアラートが届くが、遅すぎる状況を作る。
    ->ここは、さきほど疑問だった点を補足していますね。支払うフリをして、自分に払い戻しさせることをしています。
  5. 攻撃者は、こっそりと、代わりの取引を含む、代わりのチェーンを作り始める。
  6. 攻撃者のチェーンを作る進捗は不明だが、正直なノードが、1ブロックあたりの平均消費時間があるとすれば、攻撃者の進捗は、ポアソン分布する。
    ->これは良く使用される統計上の分布です。1時間あたりに電話がかかってくる件数など当てはまる例が多いです。
  7. そしてそれが連続して行われるためには、その計算をさらに乗ずることになる。

ここで、ひとつの攻撃者のシナリオが示されていますが、それが唯一の攻撃モードでしょうか? その他の攻撃シナリオは存在しないでしょうか?

それらの攻撃モードをすべて考えられるだけ設定し、解析されないと、安全性の把握はできないのではないでしょうか?

私自身があり得ない不具合に何度か遭遇し、また、想定しない不具合のモードが生まれることをエンジニアリング及び実物の運用の中でいやほど見てきていますので、このような疑問が生じています。

話しを戻します。

式で表すと以下です。これを解釈するのは大変なので、数字をみましょう。

Bitcoin equation - サトシナカモト英語原論文【徹底解説】ブロックチェーンの肝は?

 

qは、攻撃者側が、次のブロックを発見する確率です。pは、正直なノード側が発見する確率です。zはブロックの数です。

以下をみると、q=0.3の場合は、ブロックの数が多くなればなるほど、指数関数的に攻撃者側が連続して、連続したブロックを発見できる確率Pが小さくなっています。

q=0.3
z=0 P=1.0000000
z=5 P=0.1773523
z=10 P=0.0416605
z=15 P=0.0101008
z=20 P=0.0024804
z=25 P=0.0006132
z=30 P=0.0001522
z=35 P=0.0000379
z=40 P=0.0000095
z=45 P=0.0000024
z=50 P=0.0000006

 

逆に、Pを0.1%以下にするためには、q=0.45のようなほぼ半数に近い発見ができるコンピュータのCPUパワーを持っていたら、z=340回分のブロックが連続で発見されることを想定して、それ以上厳しいロジックを組む必要があります。

攻撃者側のCPUによる発見が、0.1(10回に一回)であれば、この回数は5回で済みます。つまり5回のブロック以上を確認していけば済むことになります。

Solving for P less than 0.1%…
P < 0.001
q=0.10 z=5
q=0.15 z=8
q=0.20 z=11
q=0.25 z=15
q=0.30 z=24
q=0.35 z=41
q=0.40 z=89
q=0.45 z=340

 

このqがいくつになるか、想定することは困難です。正常なノードがどの程度、攻撃を受ける可能性があるのか、実際はどうなのかは別です。

また実装において、zをいくつとしているのか、あるいは可変なのかもこの論文では規定していません。

その実際のzと、qの値(それにはpの値を削減する攻撃も含まれる)で改変の確率は変わってきます。

ただ、繰り返しになりますが、ここで万一、改変ができたとしても、何でも改変ができる訳ではない、ということです。

 

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12.結論

最後に結論です。今まで述べてきたことの総整理です。

  1. 信用によらない電子的取引を提案した。
  2. 二重支払いを防ぐためには、従来の方法では不完全である。
  3. その問題を解くために、正直なノード(計算機)が多数を制御している場合、攻撃者が変更することが計算上非実現となる取引の公開履歴のProof-of-workによるP2Pのネットワークを提案した。
  4. そのネットワークは、構造化されていないが簡単で、強固なものである。
  5. ノードは、ほとんど協調することなく、同時に作業する。
  6. ノードは、特定される必要もない。なぜなら、メッセージは特定の場所に送信されなく、ベストエフォート(努力)を基本として運ばれるから。
  7. ノードは、去ることもできるし、また再度参加することも自由にできる。そしていない時に起こった証拠として、Proof-of-workのチェーンを受領する。
  8. CPUの能力により、投票が行われ、有効なブロック類の許容がされてさらにブロックは追加されるが、無効なブロック類は拒絶される。
  9. いかなる必要なルールや報酬も、そのコンセンサスのメカニズムととともに執行される。

再度、強調されてますが、二重支払いの防止が述べられてます。

二重支払いというのは、すくなくとも一般ユーザにとっては問題と認識されているものではないです。

この論文は、テーマとして、どこかの金融機関から、「二重支払いの問題を解決して欲しい」などと頼まれたのでしょうか?

主題は、手数料を安くすること、とか、少額の支払いを可能にするシステムを作る、などとはなってません。

どちらかというば、少額の支払いを可能にする、そのためにコストがかかる、中央管理式のシステムをやめる、といった方がユーザにはわかりやすいと思われませんか?

 

13.参照文書

以下の文書が参照文書となってます。

通常、日本人が論文を書く時は、海外で書くとしても母国語の論文を参照することが多いです。

日本語の論文が一切、参照されてないので、やはり、Satoshi Nakamotoは日本人ではないのかもしれません。

デジタルマネーは、日本でもこの論文の前に、相当研究されたと聞いています。よって日本にも情報が沢山あったはずです。

ただ、日本人と悟られないためにそうしているのかもしれません。

 

References
[1] W. Dai, “b-money,” http://www.weidai.com/bmoney.txt, 1998.
[2] H. Massias, X.S. Avila, and J.-J. Quisquater, “Design of a secure timestamping service with minimal
trust requirements,” In 20th Symposium on Information Theory in the Benelux, May 1999.
[3] S. Haber, W.S. Stornetta, “How to time-stamp a digital document,” In Journal of Cryptology, vol 3, no
2, pages 99-111, 1991.
[4] D. Bayer, S. Haber, W.S. Stornetta, “Improving the efficiency and reliability of digital time-stamping,”
In Sequences II: Methods in Communication, Security and Computer Science, pages 329-334, 1993.
[5] S. Haber, W.S. Stornetta, “Secure names for bit-strings,” In Proceedings of the 4th ACM Conference
on Computer and Communications Security, pages 28-35, April 1997.
[6] A. Back, “Hashcash – a denial of service counter-measure,”
http://www.hashcash.org/papers/hashcash.pdf, 2002.
[7] R.C. Merkle, “Protocols for public key cryptosystems,” In Proc. 1980 Symposium on Security and
Privacy, IEEE Computer Society, pages 122-133, April 1980.
[8] W. Feller, “An introduction to probability theory and its applications,” 1957.

 

 

 

ブロックチェーンの利点をまとめると何か?

論文を査読し、疑問も呈しました。

ブロックチェーンの安全性は、システム全体として見ると、ハッキングの問題とか、あるいはマネーロンダリングの問題に関して、間接的な驚異を与えていることを考えると、現実として十分ではありません。

要素技術としても、攻撃モードの分析が足りなく、不十分ですし、より広いシステムとして、取引所を含めると、実績ベースでは、安全性に非常にかけるシステムです。

ただし、利点はなにか、これはすばらしいものがあります。

それは、

「高いお金を投じて中央で制御するコンピュータシステムを作らなくても、決済システムが構築できる。」

「その報酬システムが存在している。(マイニング)」

これは、歴史的にかなり画期的だと考えます。

何せ、流通量が多いコインについて、世界各国で、コンピュータを準備してくれる人々がどんどん現れるのですから。

私も自宅のPCやクラウドマイニングを利用している、その一人です。

 

暗号技術との関係は?

暗号技術との関係は、本論文では、扱っていません。

暗号には、専門的ですが、RSAというメカニズムや、ECDSAという別のさらに良いメカニズムがありますが、それらとの関係は述べてません。

暗号通貨と呼びますが、暗号技術は、暗号通貨とは別に、技術として存在しているのです。

その技術は、特に、コンピュータのネットワークが本格化する、1980年台の後半が黄金期でした。Windows95が生まれる前、インタネットブラウザが生まれる前です。

 

主な課題は何か

この論文をもとに、主な課題を総括します。

・現在の仮想通貨のブロックチェーンによる取引所を含めたトータルのシステムは、安全性が極めて問題がある。いくら「ブロックチェーン技術自身は、強固で安全である」といってもトータルのシステムで安全でないと意味をなさない。

・ブロックチェーンを要素技術として見ても、安全性について、攻撃モード含めた徹底的な安全性解析はされていないので、結論づけられない。

・マネーロンダリングの問題は、一番大きな問題だが、本論文では、その対策がインプリメンテーションされていない。

 

まとめ

サトシ・ナカモトの論文について、図を新たにつくりつつ、徹底解説をしました。実際の仮想通貨の売買や、マイニングの経験に基づき、投資家目線と、エンジニア目線でまとめています。すぐれた点や、疑問点も長年のエンジニア経験から掘り起こしました。

ブログの記事としては、作成した中で最長の記事になりましたが、お役に立てれば幸いです。

 

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